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司法試験の勉強法②
本欄は 司法試験の勉強法① の続きです。
・その2「暗記の必要性」
暗記というのは、非常に重要で、暗記して初めて、それを実際に応用する手段として使いこなすことができます。資格試験で一番重要なのは、まずは暗記をすることで、そもそもこの暗記が不十分なために、勉強不足として試験の土俵に上がれていない方も多いと思われます。
例えば、先の雑誌に挙げられていた例でいうと、憲法の政教分離の最高裁判例の「目的効果基準」を理解すること自体は、司法試験の受験勉強をされるくらいの方であれば多くの人にとって簡単ではあると思うのですが、使いこなすためには暗記が必要であるということを強く説いています。
答案を書く段階で、目的が「宗教的意義を有し」その効果が特定宗教の「援助、助長、促進、または、圧迫、干渉」というワードをかけなければ試験ではダメであるということで、それにはまずもって暗記をせよという暗記の重要性を説いています。
暗記を武器にして、そのうえで、それを手段に思考を巡らせ、答案に立ち向かうようなイメージということです。
・その3「暗記のコツ」
暗記のコツとしては、まずテキストに効果的なマーキングをすることが大事です。
それには色分けを駆使します。
具体的には、私の例でいうと、問題提起や争点については橙色のマーカー、法律の趣旨は緑色、結論は赤、理由は青とそれぞれ文章の意味ごとに色分けを行っていました。
そうすると、この結論を導くために必要な理由はこれだなと視覚的に非常にわかりやすいのですぐに覚えることができます。
また特定のワードについては枠線で囲いこみ、先の例でいうと「援助、助長、促進」というひとかたまりを枠線で覆うと、キーワードを非常に覚えやすいです。
・その4「インプット・アウトプットのバランスを考える」
講義を聞いて、テキストを読んでというのはインプット作業であり、実際に答案を書いたり問題を解いたりするのがアウトプットですが、インプット作業ばかり行っていると理解は進むものの記憶への定着度が低いと考えますので、結果として記憶が消失しその箇所を忘れてしまいます。
試験はアウトプットできたものしか評価の対象にはならないので、アウトプットの割合を多くすることで、記憶への定着を確実にすることにつながり、より高い得点を目指すことができます。
・その5「学習効率を考える」
集中した勉強状態が一番効率がいいのですが、実際は勉強にとりかかるまでに机の上を整理するだけで時間を使ってしまったり、長時間集中していても頭がぼうっとしてだんだんと学習の効率が落ちてくることがあると思います。
そうした時に、お勧めなのが、一つの科目をぶっ続けで勉強しないことや(仮に一つの科目内であってもインプットとアウトプットを切り替える)、勉強場所を変える(自宅だけではなく図書館や資格教室の自習室などを用いる)などです。
新しい環境になれば、また脳が効率的に動くと思いますので、より記憶の定着につながったり、集中した時間を継続することができるようになります。
・その6「潜在意識の重要性」
最後に自分は合格すると信じることです。この合格のイメージが強ければ強いほど、本当に合格に近づくと思います。
逆に「いつ合格するかな」と漫然とだらだらやると、何年も受験をすることとなり、人生を棒に振りかねません。来年に絶対合格するという強い潜在意識をもって、試験に取り組むことが重要です。
以上が司法試験の勉強法のテクニック的な紹介になります。現在頑張られている方は参考にしてみてください。